遺跡から出た黒曜石を見ると、「この石はどこから来たのだろう」と気になる。石の旅を考える入口として、まずは日本列島のどこに黒曜石が産出するのか、地図で見渡せるようにしてみた。
目次
この地図の「産出地」とは
この地図は、杉原重夫・小林三郎(2004)に記録された黒曜石の産出・採取地点を示しています。同論文では、黒曜石の産出が認められた場所を「産出地」と呼び、石器時代に採掘された黒曜石の供給地だと明らかな場所に限って「原産地」と呼んでいます。したがって、地図の点がすべて石器時代の原産地だった、という意味ではありません。
地点の説明にある「一次・二次」は、自然界での産状の区別です。一次は黒曜石を含む岩体や露頭などで確認できるもの、二次は移動した石が河床や海岸などで見つかるものを指します。これは石器時代に採掘・利用されたかどうかとは別の話です。この地図から、石器の移動経路まで読み取ることはできません。
地図の使い方
まずは知っている地域を探して、黒い点を押してみてほしい。地点の説明カードが開き、原文の所在地、岩石の種類、どのような状態で産出したか確認できる。
地図の右上では、「淡色地図」と、土地の起伏が分かる「陰影起伏図」を切り替えられる。「地質図」のチェックを入れたり外したり、濃さを変えたりしながら、地点と周囲の地形・地質を見比べてみよう。地区を選んで表示を絞ることもできる。
この地図から、何が見えるだろう
地図には、2004年の文献に記された自然産出・採取地点を350点表示している。ただし、点がある場所は黒曜石が見つかった場所であり、遺跡から出た石器の移動経路を描いたものではない。
原典の「朝田川」と現在の地図の「朝日川」のような名前の違いも、片方に直さず記録した。「石の道」は、地図で見つけた疑問を、これから文献や遺跡の記録へつないでいく予定だ。









コメント