博物館の使命は、調査研究・資料の収集保管・展示である。
博物館法では「博物館とは,歴史,芸術,民俗,産業,自然科学等に関する資料を収集し,保管(育成を含む.以下同じ)し,展示して教育的配慮の下に一般公衆の利用に供し,その教養,調査研究,レクリエーション等に資するために必要な事業を行い,あわせてこれらの資料に関する調査研究をすることを目的とする機関(社会教育法による公民館及び図書館法(昭和25年法律第118号)による図書館を除く.)のうち,地方公共団体,民法(明治29年法律第89号)第34条の法人,宗教法人又は政令で定めるその他の法人が設置するもので第2章の規定による登録を受けたものをいう.」と,博物館を定義している。
またICOM(国際博物館会議)の定義やUNESCO勧告でも,博物館は収蔵・研究・展示を系統だって継続し,後世に伝える業務を遂行することが謳われている.
地域の自然環境があって、そのうえで人々の暮らしや文化がある。
そのことを忘れてはならない。
博物館は見世物小屋ではなく、一般市民にひらかれた研究機関である。
博物館法により定められている博物館なのか、そうでないかという議論はまたの機会に。
執筆前の博物館は目次で青文字になっています
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日本の自然史を知る
国立科学博物館
言わずと知れた国内最大手の自然史系博物館。
博物館は上野にあるが、研究者たちはつくばにいる。
国立科学博物館(科博)は、1877(明治10)年に創立された、日本で最も歴史のある博物館の一つであり、自然史・科学技術史に関する国立の唯一の総合科学博物館です。
科博は、日本およびアジアにおける科学系博物館の中核施設として、主要な三つの活動(調査研究、標本資料の収集・保管、展示・学習支援)を推進しています。
これらの活動を1931(昭和6)年、上野公園内に完成した日本館(重要文化財指定)と、それに隣接して建設した地球館、また筑波地区の実験植物園や研究棟、標本棟、さらに港区白金台の附属自然教育園(天然記念物および史跡指定)の主に三地区で展開しています。
遅ればせながら、ヨシモトコレクションの3Dデータも見てみてくださいまし#おうちミュージアム#TLを国立科学博物館にしよう https://t.co/jxxGgVvJIX pic.twitter.com/R3tXErfDju
— 路上博物館 (@rojohaku) March 10, 2020
日本のことを知りたいときは、特に日本館がおすすめ。
日本館もVRきた!
— わか (@kukuri1245) April 27, 2020
「我々はどれだけ、この日本列島のことを知っているのだろうか」https://t.co/4EXw55xG9D
地球館は、Google Arts and Culture自然史コレクションに参加している。リンクはこちら
国立科学博物館のVR見てると興奮しすぎる。
— きしる◎なお (@xylnao) April 24, 2020
特に、建物を1Fから7Fまでぶった切った俯瞰の絵は博物館展示論的に学ぶものが莫大。https://t.co/htcN5HyEhG pic.twitter.com/O7ImCQfHUC
余談だが、国立科学博物館のミュージアムショップにある化石の靴下がおすすめ。
東京大学総合研究博物館
1963年に設立した東京大学に附属する博物館である。
特に興味深いのは、シーボルト標本や新種登録のタイプ標本など多くの学術的重要資料が保管されていることだ。
当館が掲げる目標は、これら「学術標本=モノ」を機軸に、高度でオリジナリ ティに富む博物館活動を推進することにある。世界的水準の学術研究を各分野ごとに追究展開することはいうまでもないが、加えて、博物館活動そのもの のなかに、他所に見いだしがたいクリエイティビティを生み出すことにもまた努力の一端を傾けている。その意味で、ミュージアム活動の領野の拡大と先駆性の追求もまた、総合研究博物館の果たすべき使命の一つといってよい。
東京大学総合博物館
総合研究博物館は研究部と資料部の二組織からなっている。前者にはキュラトリアル・ワーク研究系、博物資源開発研究系、博物情報メディア研究系の三系があり、ミュージアム・テクノロジー寄付研究部門も、ここに付設されている。後者の資料部は、各学部・研究科の教員からなる地学系、生物系、文化史系の三系17部門から成っている。研究部は専任9名、客員2名(非常勤)の教員からなり、資料部17部門との連携の上に、専門分野として動物学、人類学、古生物学、考古学、美術史・博物館工学、建築史、情報科学、展示空間デザイン、建築情報デザイン、文化資源学、博物資源学の各域をカバーしている。
国立ライデン植物博物館のピーター・バース(Pieter Baas)館長のご厚意により約50点の植物標本が本館に寄贈されることになりました。これらの標本は、植物学の研究資料としての価値に加え、シーボルト自身の手による収集品という文化史的な意義、さらに日本で保管される最古の植物標本としての科学史的な意義をも具有するものです。
シーボルト日本植物コレクション
特に、古生物学などの研究に用いられ論文等で記載された、もしくはデータとして用いられた登録標本(以下、「登録標本」という。)が保管されている。
古生物登録標本データベース
さてこの度、これらの登録標本の全データベース化が、(これまで部分的に公開してきたが)完了する見込みとなった。データ件数としては2万点強であり、数だけを見れば、現在さまざまな場所で公開されている自然史関係のデータベースと比べて特に多いわけではないかもしれない。しかし、その内容は、当該標本における論文の記載箇所と、図版に使われた場合にはその図示箇所を抽出した情報から成る。そのため、標本の登録番号や種名情報の他、原著論文の記載・図示箇所も参照できることから、学術的に有益なデータベースになると考えられる。
千葉県立中央博物館
千葉県千葉市にある県立博物館。
房総半島の自然と人との関係を展示を通して学ぶことができる。
隣接している生態園では房総半島の代表的な森林や草原を再現している。
初動体制から実績ある学界の主導的立場にある学者を権限ある館長職に迎えて統率をとらせ、先端部分で注目されている若手研究者を大量採用し実働部隊とする手法は、豊富な研究成果と活発な社会教育活動につながり、先進事例として1980年代末から1990年代前半にかけて日本の各県で建設された、多くの大型県立博物館に踏襲された。例として、兵庫県立人と自然の博物館と霊長類学の河合雅雄館長、滋賀県立琵琶湖博物館と動物生態学の川那部浩哉館長の組み合わせに、その典型例を見ることができる。
wikipedia千葉県立中央博物館
兵庫県立人と自然の博物館
兵庫県三田市にある県立博物館。
通称「ひとはく」
自然史系博物館では日本最大級。
研究者も多く所属し、精力的に活動している。
詳細はこちら
兵庫県の自然を深く知ることができる企画展も定期的に開催されている。
また、ひとはくは生物多様性戦略やジーンバンクなどの保全生態学分野でも積極的な活動を行っている。
三重県総合博物館(MieMu)
MieMu(みえむ)の名前で愛されている県立博物館である。
エントランスにはミエゾウの復元された骨格標本が展示されている。
ミエゾウは300万年前から400万年前(鮮新世)に日本にいたゾウである。
茨城県立自然博物館
茨城県だけでなく日本全体的な自然史を学ぶことができる。
巨大なきのこなど、虫の目線で世界を見る展示など、飽きさせない工夫が随所にみられる。
企画展は所属している研究者の専門性が出ているものがおおく楽しい。
とても身近にあるけれど,小さくて見過ごされがちな『コケ』。しかし,日本だけでも約1,700種もあり,ルーペや顕微鏡で拡大した姿は美しく多様です。また,クマムシなどの小さな生きものにとって,コケは大事な住みかとなっています。苔庭などの人とのかかわりも紹介しながら,コケのミクロワールドに皆様をご招待します。
苔ワールド
化石のクリーニング体験が、たのしい。
島根県立三瓶自然館サヒメル
島根県大田市にある自然系博物館である。
出雲国風土記を由来として「サヒメル」と名付けている。
特に約4000年前の三瓶山噴火の際に埋没した埋没林や地史、ジオパークなど見どころの多い展示である。
博物館の近くにある埋没林は、現地で保存され天然記念物に指定されている。
大阪市立自然史博物館
自然史系の博物館のなかでは、ダントツマニアックで面白い博物館である。
三木 茂コレクションなどコレクションが充実しており、展示方法も工夫があり面白い。
大好きな学芸員さんのつぶやき紹介します
昨日は自宅にこもっていたので
— sakumad (@sakumad2003) April 17, 2020
犬の散歩のついでに引っこ抜いてきたカラスノエンドウを観察してみました。5分番組×5本。カラスノエンドウ知ってるよという人も自分の手でぜひ観察してみてください。 #おさんぽミュージアム
https://t.co/TDb7pCNA8L
引き続きカラスノエンドウの観察。ややマニアックな托葉に注目 #おさんぽミュージアム ぜひ自分でも確認してみてくださいhttps://t.co/lVRAas3cZX
— sakumad (@sakumad2003) April 17, 2020
リアルに犬の散歩中に見かけたクサイチゴ。もう花びらは落ちてしまったのだけどなかなかの存在感。見事な膨らみかけの雌しべ。根本の花盤には蜜が光る。やわらかく産毛のような腺毛が覆う枝と三小葉。別に森の中じゃなくて他所の家の垣根の足元。 #おさんぽミュージアム pic.twitter.com/SoItSsxQNn
— sakumad (@sakumad2003) April 16, 2020
長野市立戸隠地質化石博物館
長野市戸隠はむかし、海だった・・・
現在知られている戸隠は、とても山深い場所。
しかし、実は大量のサメの歯化石や、貝化石が歩けば簡単にみつかる、そんな場所である。
戸隠地質化石博物館は長野市立博物館の分館である。
廃校した小学校を改装し、つくられている。
化石発掘体験などを定期的に開催している。
野尻湖ナウマンゾウ博物館
福井県立恐竜博物館
滋賀県立琵琶湖博物館
大鹿村中央構造線博物館
日本の歴史を知る
国立歴史民俗博物館
東京国立博物館
京都国立博物館
奈良国立博物館
江戸東京博物館
長野県立歴史館
長野の古代から現代まで知ることができる常設展示
サイトに行くと、展示資料は拡大できないが、展示室の360°パノラマを見ることができる。
企画展は長野の縄文時代や戦国時代にクローズアップした興味深いテーマが多い。
特に黒曜石(最古の信州ブランド黒曜石/平成30年度秋季企画展)など長野ならではのテーマは展示資料も充実していておもしろかった。
研究紀要や年報などはこちらから見ることができる。
隣にある古墳も大型で見ごたえ充分!
愛媛県立歴史文化博物館
愛媛県の歴史を学ぶことができる、展示は実物大の復元模型も多く、みごたえたっぷり!
中世ゾーン、藤原純友の人形がしゃべる展示がとてもよかった。
瀬戸内海のルフィのような喋りである。
京都に帰らず、瀬戸内海の水軍の首領となる、純友の乱。
四国といえばお遍路さん。
民俗展示は、巨大な牛鬼からお遍路さんまで多様な信仰スタイルの紹介。
充実した博物館である、おすすめ。
宇和島の鯛めしとセットで、ぜひ。
島根県立古代出雲歴史博物館
常設展が本当に素晴らしいです。
出雲の国がそこにあったことを感じられます。
公式HPでは、コレクションや動画も多く紹介されています。遠方でなかなか行くことが難しい方はインターネットでも楽しめますので、アクセスしてみてください。
國學院大學博物館
鳥取県立博物館
新潟県立歴史博物館
キトラ古墳壁画体験館 四神の館
高松塚古墳では、盗掘により南壁の朱雀が失われていたため、我が国で四神の図像全てが揃う古墳壁画はキトラ古墳壁画のみです。
キトラ古墳とは
高槻市立今城塚古代歴史館(いましろ大王の杜)
堺市博物館
そのほかリンク集
どこにどんな博物館があるか、博物館のリンク集を集めてみました。リンクをたぐって日本と世界の博物館をめぐってください。
※注意)リンク切れのサイトもすこしあり
ー博物館へいこうリスト
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